当記事では、レーズン酵母を使ったパンの作り方を解説しています。
こんな方におすすめの記事
- レーズン酵母を使ったパンのレシピを知りたい
- 発酵に時間がかけずに作れるレシピを教えて欲しい
完成イメージはこちら
当記事で紹介するパンには「レーズン酵母の中種」を使用しています。
作り方は以前の記事に詳しくまとめていますので、まずはこちらをご覧になって下さい。
レーズン酵母とは、レーズンから自家培養して作る酵母のことです。
市販されている酵母(イースト)では表現できない素材の風味や香りをパンにプラスできたり、保水性が良くパンが日持ちするようになるんですよ。
ただし、デメリットとして自家培養酵母は発酵に時間がかかります。
本格的に作ろうとすれば2日かかるので、ちょっとお手軽さは欠けてしまうのですが、今回は発酵時間を短くするために「イースト」を少し加えて作るレシピを採用しています。
少量のイーストは発酵促進に最適。天然酵母でパンを焼きたいけど時間が取れない…そんな時に活用して欲しいレシピとなっています。
どうぞ、ご覧下さい。
レーズン酵母パン作りに必要な道具
パン作りに必要な道具は以下の通り。
アイテムリスト
パン作りの道具をもっと詳しく知りたいという方は、以下の記事も合わせてご覧下さい。
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レーズン酵母パンの材料
今回ご紹介するレーズン酵母パンは、作りやすさを重視するために「ドライイーストを少し加える」ようにしています。ドライイーストを加える理由はレーズン酵母だけだと、どうしても発酵に時間がかかってしまうからです。
もし、レーズン酵母だけで作ってみたい方は単純にドライイーストを除いて作ってもらえればオッケーですよ。その場合は、発酵時間を2倍にする必要がある点にご注意下さい。
レーズン酵母パンの材料(2個)
準強力粉 | 100g |
ライ麦粉 | 50g |
塩 | 6g |
砂糖 | 5g |
レーズン中種 | 180g |
ドライイースト(※1) | 1g |
モルトパウダー | 1g |
水(35~38℃のぬるま湯) | 90g |
※1:必須ではないですが、発酵時間短縮用に加えてます
・レーズン酵母+ドライイーストで発酵力アップ
・ライ麦粉で酸味をプラス
レーズン酵母パンの作り方【全10工程:180分】
レーズン酵母パンの作り方です。全10工程で大体180分かかります。
レーズン酵母パンの作り方
- 手順1.パン生地の材料を合わせる
- 手順2.水を加えて、材料と混ぜて軽くこねる
- 手順3.パン生地を作業台に出して、しっかりこねる
- 手順4.ボウルに戻して一次発酵【30℃で50分】
- 手順5.作業台に出して、分割&ベンチタイム【15分】
- 手順6.パン生地を俵型に成形する
- 手順7.二次発酵させる【40℃で40分】
- 手順8.パン生地にクープ(切れ込み)を入れる
- 手順9.霧吹きでパン生地とシートに水をかける
- 手順10.オーブンで焼く【230℃で25分】
手順1.パン生地の材料を合わせる
準強力粉・ライ麦粉・塩・砂糖・モルトパウダー・ドライイースト(任意)とレーズン中種をボウル入れて、混ぜ合わせましょう。
レーズン中種は塊のまま入れてしまうと均一に混ざらないので、手でちぎって加えるようにしましょうね。
ワンポイント
超基本ですが、材料は誤差が出ないようにデジタルスケールで量りましょう。(目分量はNG)
手順2.水を加えて、材料と混ぜて軽くこねる
水(ぬるま湯)を【手順1】の粉類のボウルに入れて混ぜ合わせていきましょう。
この時、一度にすべての水を加えるのではなくて1割程度入れずに残しておくのがポイントです。
ワンポイント
1割だけ残しておいた水は調整用に使います。
材料を混ぜ合わせてみて、ボウルの底に粉っぽさが残るようなら追加で水を加えれば良いですし、逆にパン生地がベタベタする場合は加えなくても良いでしょう。
手順3.パン生地を作業台に出して、しっかりこねる
混ぜ終わったパン生地を作業台に出してしっかりとこねていきましょう。両手を使って手前から奥に動かすようなイメージですね。
今回のレシピだと少し柔らかい生地になっていますので、ベタベタしてまとまるまで時間がかかるかと思います。
慣れないうちは、大体15分くらいはこねるつもりで取り組むようにしましょう。
手順4.ボウルに戻して1次発酵【30℃で50分】
グルテンチェックを行い、パン生地を薄く伸ばして破れない状態になってきたら、ボウルに戻して発酵させていきましょう。
ボウルには、乾燥防止用にラップをかけるか使い捨てシャンプーハットをかけるのがおすすめです。
1次発酵の目安
※ドライイーストの使用有無で発酵時間が異なる
イーストあり:室温25~28℃で60分
イーストなし:室温25~28℃で120分
手順5.作業台に出して、分割&ベンチタイム【15分】
発酵が終わったパン生地を作業台に戻したら2つに分割しましょう。
面倒ならおよその大きさで分割しても構いませんが、火の通りに差が出るのでデジタルスケールで重さを量った方が良いですね。
分割し終わったパン生地を丸く整えたら、きつく絞った濡れふきんをかけて15分休ませましょう。(ベンチタイム)
手順6.パン生地を俵型に成形する
ベンチタイムが終わったパン生地を俵型に成形します。
手順は以下の通りです。
- パン生地を裏向きに返して平たくする
- 1/2を折り曲げて中央を軽く潰しておく
- 残り1/2を折り曲げて中央を軽く潰す
- 中央から折り曲げて端を止めながら成形
手順7.2次発酵させる【40℃で40分】
成形したパン生地をクッキングシートに並べたら、オーブンの発酵機能を使って2次発酵させていきましょう。
2次発酵の目安
※ドライイーストの使用有無で発酵時間が異なる
イーストあり:40℃で40分
イーストなし:40℃で80分
2次発酵が終わったら、オーブンを【230℃ 25分】設定で予熱させましょう。
手順8.パン生地にクープ(切れ込み)を入れる
さぁ、最難関のクープ(切れ込み)を入れる工程にきました!
クープは内側の蒸気を逃がすことが目的です。僕も未だに満足いくクープを入れることが出来ていませんが、失敗しても味に大きな変化は出ませんので、ドーンと構えていきましょう。
クープを入れるポイント
・刃先1/3を使ってパン生地表面を削ぐ感じ
・片手でパン生地を軽く押さえておく
・乾燥していると失敗しやすいので注意
クープは慣れがすべてなので、最初は力加減がわからず失敗します。
途中でクープナイフが引っかかって切れ目がガタガタになったり、切れ目が浅すぎて焼いたら消えてしまうなど珍事が付きものですが、手作りならではの「愛嬌(あいきょう)」だと思うようにしましょう。
手順9.霧吹きでパン生地とオーブンシートに水をかける
オーブンに入れる直前に、霧吹きを使って水をパン生地表面とオーブンシートにしっかりと吹きつけて下さい。
霧吹きで水を吹きかける理由は、以下の2点です。
- クープの開きを良くする
- パンの外側(クラスト)を固く仕上げる
手順10.オーブンで焼く【230℃で25分】
パン生地をオーブンに入れたら、内側にも霧吹きで水をたっぷりと掛けてあげるようにしましょう。
※ご自宅のオーブンに「スチーム機能」が付いていれば、ご活用下さい。
クープをきれいに開かせるには、パン生地表面を水で濡らしたうえで、高温で一気に焼き上がるのがポイント。とはいえ、高性能なオーブンじゃないとなかなか再現できません。
クープがキレイに開いた見た目が美しいパンを手軽にご自宅でも作りたいという方は、オーブンレンジから見直す必要がありますね。パン作りにおすすめの機種をいくつか記事にまとめていますので、参考にしてみて下さい。
230℃のオーブンで25分焼いたら「レーズン酵母パン」の完成です!
レーズン酵母パンを実食
僕の実家から立派なカボチャが届いたので、パンプキンポタージュを作って一緒に食べました。
レーズン酵母パンは、バゲットなどのハード系パンと比べると表面(クラスト)が少し柔らかい仕上がりになっています。内側(クラム)はしっとりとみずみずしくて、食べるとほんのりレーズンの香りがしてきたのが印象的でしたね。
今回は少しイーストを加えているおかげで短時間でしっかり膨らんでくれましたが、その反面で翌日はパン自体が少しパサついたように感じましたね。とはいえ、トーストして食べたらまったく問題なかったです。
まとめ:レーズン酵母で作るパンは一味違う
レーズン酵母を使ったパン作りは以下の3ステップで完成です。
最初から始めると10日は必要なので、ちょっと時間はかかっちゃいます。とはいえ、やることは単純作業なので思ったほど大変だとは感じませんでしたよ。
イーストだけ使ったパンでは絶対に味わえない、独特の風味や香りが楽しめる「自家培養酵母のパン」。実際に自分で作ってみると、その味の違いに驚くこと間違いなしです。
是非、楽しみながら挑戦してみてはいかがでしょうか。
それでは、楽しいパンLIFEを!!