手作りパンのノウハウ

パンに使う材料の用途と選び方教えます【初心者は5つ揃えれば良い】

2018年11月3日

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当記事では、パンを作る時に必要な材料の用途や選び方を細かく解説します。

こんな方におすすめの記事

  • パン作りを始めてみたい(興味がある)人
  • 材料の種類と用途をざっくり理解したい
  • 初心者は何を揃えておけば良いか知りたい

パンの原材料が何なのか知っていても、どんな役割があるかまで把握している人って少ないです。たしかに詳しく覚えておかなくてもパン作りはできますが、用途を知っておくと、材料を聞くだけで大体どんなパンになるのかイメージすることができるようになってきます。

今回はパン作りを2年続けてきた僕から、パンの8つの原材料の選び方と役割を優しく解説していきます。文字ばかりの専門書のような記事が嫌という方には当記事がおすすめ。気楽に読みながら、覚えてみて下さいね。

パン作りに使われる8つの材料を紹介

パン作りで使用する材料は、以下の8つです。

材料名主な用途必須/任意
①:小麦粉パンの土台となる材料。主材料(必須)
②:酵母パンを発酵させるために必要な真菌類。主材料(必須)
③:塩パン生地を引き締める。塩気を添加する。殺菌効果。主材料(必須)
④:水(仕込み水)グルテン形成。酵母の活性化。温度調整。主材料(必須)
⑤:砂糖酵母の栄養。甘みを加える。老化を遅らせる。副材料(任意)
⑥:油脂生地の伸びを良くする。老化を遅らせる。副材料(任意)
⑦:乳製品栄養価を高める。焼き色を付ける。老化を遅らせる。副材料(任意)
⑧:卵栄養価を高める。風味と食感を良くする。老化を遅らせる。副材料(任意)

用途については、後ほど詳しく説明していきます。

尚、ドライフルーツやナッツ類も副材料に含まれますが、細かい事を言い出すとキリがないので今回は割愛します。

こむぎ
8つも必要なんですね!揃えるの大変そう・・・。

いえいえ、最初から全部揃える必要はまったくありませんよ。「パン作りに初挑戦したい!」という人は小麦粉・酵母・水・塩・砂糖だけ揃えて下さい。この5つの材料があれば、パン作りはできちゃいます。

ふくとも
あれこれ最初から使うと混乱します。
油脂・乳製品・卵を使うパンは、2~3回パン作りをしたら挑戦してみましょう。

 

小麦粉・酵母・塩・水・砂糖の用途と選び方を解説

驚く成人男性

パンは、wikipediaに以下のように定義されています。

パンとは、典型的には小麦粉やライ麦粉といった穀物粉に水、酵母、塩などを加えて作った生地を発酵により膨張させた後、焼く事でできあがる膨化食品。

出典元:wikipedia

つまり、最も簡素なパンを作るのであれば、小麦粉・水・酵母・塩だけあれば事足りるということですね。

とはいえ、上記のようなシンプルなパン(リーンなパンと呼ばれます)を作る場合、パン酵母の栄養源である『糖分』が少ないことにより、パン完成までに非常に時間が掛かります。発酵する時間を考えると、少なくとも12時間は必要になりますね。気が遠くなってきます。

そこで、糖分である「砂糖」の出番。砂糖を加えることで、発酵が促されてパンを作る時間が短くて済むようになるんですよ。

詳しい材料の役割と選び方を引き続き解説していくので、ご覧下さい。

①小麦粉:パンを形作っている主役

小麦粉はパンの土台となる最も重要な材料です。

米粉や片栗粉など様々な粉がある中で、なぜ小麦粉を使う必要があるのかと、疑問に思った事はありませんか。

実はパンを形成するために重要なタンパク質『グルテン』は小麦粉にしか存在しない成分だからです。だから、パン作りには小麦粉が必要になるわけなんですね。

ふくとも
小麦粉を使わないグルテンフリーのパンも登場していますが、
グルテンが無いとパンが膨らまないので、パウンドケーキみたいになります。

小麦粉の役割

  • グルテンによってパンの土台を形成する
  • 炭水化物(糖質)を添加する

 

小麦粉を選ぶ時のポイント

  • 『強力小麦粉』とパッケージに書かれているものを買う。

 

小麦粉の選び方については別記事に詳しくまとめています。ご覧下さい。

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パン作りにおすすめ!小麦粉(強力粉)の種類と違いを徹底解説

続きを見る

 

②酵母:パンを膨らませるのに必要です

ドライイースト

酵母(こうぼ)は特定の食品の名称ではなく、味噌・しょうゆ作りにも利用される微生物の総称を指します。

麹菌(こうじきん)や納豆菌と同じようなものと考えて下さい。

パン作りに酵母を使う目的を端的に言うと『パンを発酵させて膨らませるため』です。

パンを発酵させるメカニズムまで話し出すと長くなってしまうので、別記事にまとめています。
酵母がパンを膨らます仕組みや酵母の種類(イースト菌・天然酵母)を詳しく知りたい方は以下の記事をご覧下さい。

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パン酵母の役割と選び方【初心者はインスタントドライイースト一択】

続きを見る

イーストちゃん
酵母が無いとパン作りが始まらない!くらいの感覚で覚えておけば良いわよ。

 

酵母の役割

  • パンを発酵させる
  • 風味や香り付けを行う(天然酵母のみ)

 

酵母を選ぶ時のポイント

  • 初心者は『インスタントドライイースト』を使おう(詳しくは後述)

酵母にも様々な種類がありますが、初心者は最も扱いやすい『インスタントドライイースト』と呼ばれる酵母の使用をおすすめします。

理由は顆粒になっていて使いやすく、冷蔵庫に入れておけば1年くらい保存できるためです。要するにコストパフォーマンスが良いって事ですね。

こむぎ
スーパーに売ってるんですか?
見たことないからイメージ湧きません。
大手スーパーやカルディ、成城石井の製菓コーナーに置いてあったりします。
僕のおすすめは最もポピュラーで人気のある『赤サフ』と呼ばれる商品です。
ふくとも

赤サフはこんなパッケージをしています。

赤サフ

イーストをパン作りに使っている人の8割は赤サフ愛好家なんじゃないかというくらい根強い人気の商品です。

特にこだわりが無ければ、赤サフをご利用下さい。

あなたの家の近くにインスタントドライイーストを取り扱っているお店が無い場合は、『パン・お菓子作りの材料・器具専門店【TOMIZ(富澤商店)】 』のオンラインショップがおすすめです。
製パン材料のほとんどは富澤商店で揃います。

 

※Amazonや楽天市場でも取り扱っています。

③塩:パンの味付け+生地の殺菌・引き締め効果があります

塩もパンを作るうえで必須の材料です。

塩は味付けだけが目的ではなくて、パンに良い効果をもたらす優秀な副材料なのです。

塩の役割

  • 酵母の活動をゆっくりにする
  • パンに味を付ける
  • 生地を引き締める
  • 殺菌効果をもたらす
  • 焼き色がよくなる

パン生地に塩を添加していないと、生地のまとまりが悪くなって膨らまずにベタっとしてしまいます。見た目も悪いうえに塩気も無くて悲しい気持ちになりますね。

塩の役割を詳しく知りたい人向けに別記事でまとめています。興味がある人はご覧下さい。

アイキャッチ
パン作りにおける塩の役割と選び方【味付け以外の意味がある】

続きを見る

 

塩を選ぶ時のポイント

  • 料理や食卓で使っている『精製塩』で良い

塩の種類には『精製塩』『岩塩』『海塩』があります。

この中で最もパン作りに適しているのは食卓塩とも呼ばれている『精製塩』です。

精製塩が適している理由は、粒が細かくてパン生地に馴染みやすいからなんですね。

 

④水(仕込み水):グルテン形成に無くてはならない存在

パン作りに使う水の事を、正式には仕込み水(しこみみず)と呼びます。

仕込み水の最も重要な役割は小麦粉に水分を与えてグルテンを形成させる事です。また、水分を加えることで酵母も活性化させることができますので、パン作りにおいて仕込み水は重要な材料を担っているんです。

仕込み水の役割

  • グルテンを形成させるために必要
  • 生地の温度調整
  • 酵母を活性化させる
  • でんぷんに吸収されてパンを膨らませる
  • 塩と砂糖を溶かして一体化させる

 

仕込み水を選ぶ時のポイント

  • 水道水で良い

仕込み水もミネラルウォーターを使ったりとこだわることもできますが、初心者のうちは不要です。僕も未だに半人前ですから、普通に水道水を愛用してます。

水にこだわるまえにパン作りの腕を磨く方が先決ですよ!

⑤砂糖:酵母の栄養素!パンの膨らみを助けます

砂糖

砂糖は甘さを追加するだけの目的ではなくて、酵母の発酵を助ける目的にも使われるのです。

塩の役割を説明する際に酵母の働きを抑制する効果があると言いましたが、砂糖は逆に酵母の働きを活性化させる効果があります。

 

砂糖の役割

  • 酵母の栄養源になる
  • 甘みを添加する
  • 老化を遅くさせる
  • パンにこんがりと焼き色を付ける

酵母は糖分を加えることで発酵が促進されるという性質があります。つまり、砂糖に含まれる糖分を酵母が食べれば食べるほど元気になるって寸法です。

とはいえ、砂糖の入れすぎは禁物。砂糖を入れすぎると糖分を分解できなくなって逆にパン生地が膨らまなくなるので注意しましょう。人間と同じで腹八分目が理想ということですね。

イーストちゃん

砂糖を選ぶ時のポイント

  • 基本的に扱いやすい『上白糖』で良い(グラニュー糖、三温糖などでも代用可)
ふくとも
砂糖が味に与える影響は少ないです。
スーパーで売っている上白糖なら何でも良いですよ。

 

油脂・乳製品・卵の役割と選び方は?

よくパン作りに利用される副材料『油脂・乳製品・卵』の3つについても触れていきます。

※パン作りにこれから初挑戦する人は読み飛ばしても構いません。

油脂・乳製品・卵といった副材料を使うパンをいきなり作るのは、作業工程が多くなり混乱するので正直おすすめしません。あと、当然ながら材料が増える=コストが掛かります。

これらの副材料を使うのは、パンを2~3回作って慣れ始めてからにしましょう。

 

⑥油脂:パンにふんわりさせてボリュームを出す効果がある

油脂とは、バターやショートニング、オリーブオイルなど動物性・植物性の油全般の総称です。

油脂の役割

  • 老化を遅くさせる
  • パンの伸びを良くする
  • 成形が楽になる
  • 風味付けをする
  • 焼いたパンが切りやすくなる

油脂を利用したパンは『ふんわりとボリュームが出てしっとりした仕上がり』になります。特に食パンやバターロールは多くの油脂を利用して作ります。

油脂を使う際の注意点としては、最初から生地に添加してしまうとグルテンの形成を阻害してしまう事です。レシピ通り作れば問題ないと思いますが、油脂を加えるタイミングは『グルテンが8割形成されてから』が良いでしょう。

 

油脂を選ぶ時のポイント

  • バターは無塩を選びましょう
  • ショートニングはトランスファットフリーを選びましょう

使う油脂によって特性が異なるので当記事では詳しく説明はしませんが、パンに有塩バターを使うとしょっぱくなってしまうので避けるようにして下さい。(有塩バターを使う場合は塩の分量を調整する必要があります)

ショートニングはパンにツヤを出すために利用されますが、摂りすぎると身体に悪いと言われているトランス脂肪酸が含まれている商品が多いです。気になる人はトランスファットフリー(トランス脂肪酸が1%未満)と書かれている商品を選ぶか、使わないようにしましょう。

 

⑦乳製品:パンにきれいな焼き色を付ける&栄養価をアップさせる

牛乳

パン作りに使う乳製品は主に『牛乳』と『スキムミルク』の2種類です。

菓子パンなど甘みを強調したいパンによく使われる副材料となります。小麦粉だけでは補いきれないカルシウムやタンパク質を増やして栄養価を高めてくれます。

乳製品の役割

  • 栄養価を高める
  • パンにこんがりと焼き色を付ける
  • 老化を遅くさせる
  • 甘い風味を与える
  • 発酵を遅くさせる
  • 生地のボリュームを抑える

 

乳製品を選ぶ時のポイント

  • 市販の牛乳、スキムミルクならどれでもパン作りに利用できます

 

⑧卵:風味と食感を向上させる効果あり

卵の用途は2つありまして、1つはパン生地に卵を加えることで、まろやかな風味と食感をプラスしてくれます。2つめはパン生地を焼く前に生地の表面にハケを使って卵黄を塗る事で、ツヤを与えて焼き色をよくしてくれる効果があります。

卵の役割

  • 栄養価を高める
  • 食感と風味を高める
  • 老化を遅くさせる
  • 塗って焼き色を良くする

 

卵を選ぶ時のポイント

  • 鮮度が良い卵を選びましょう
ふくとも
パン生地に卵を添加する量は『小麦粉の分量に対して30%まで』として下さい。
添加割合が多くなると、パン生地の繋がらなくなってしまうためです。

 

まとめ:材料を覚えてパン作りを楽しもう!

パン

パン作りに利用される主材料・副材料は覚えていただけたでしょうか。

最後に材料のおさらいをしましょう。

 

材料名主な用途必須/任意
①:小麦粉パンの土台となる材料。主材料(必須)
②:酵母パンを発酵させるために必要な真菌類。主材料(必須)
③:塩パン生地を引き締める。塩気を添加する。殺菌効果。主材料(必須)
④:水(仕込み水)グルテン形成。酵母の活性化。温度調整。主材料(必須)
⑤:砂糖酵母の栄養。甘みを加える。老化を遅らせる。副材料(任意)
⑥:油脂生地の伸びを良くする。老化を遅らせる。副材料(任意)
⑦:乳製品栄養価を高める。焼き色を付ける。老化を遅らせる。副材料(任意)
⑧:卵栄養価を高める。風味と食感を良くする。老化を遅らせる。副材料(任意)

酵母以外の材料は、ほとんどのスーパーに置いてある材料ばかりです。
そう考えると挑戦するだけなら簡単だと思えてきませんか?

材料が揃ったら、是非パン作りに挑戦してみて下さい!

入門に最適な丸パンのレシピはこちらです。

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ふくとも
作り方の手順と気を付けるポイントを図解付きでまとめてます。
まずは作業の流れを覚える気持ちで楽しみながら挑戦してみて下さいね。

それでは、楽しいパンLIFEを!

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