当記事では、パン作り用の発酵器メリット・デメリットやおすすめ機種を紹介します。
こんな方におすすめの記事
- 発酵器って何? どう便利なのか知りたい
- オーブンで発酵させてるけど、効率の悪さを感じてる
- パン作りで使う発酵器は何が良いの?
上記の疑問に答えていきます。
ご家庭でパンを手作りする際に「生地を発酵させる」工程はとても重要です。発酵に失敗すると、生地を焼いた時に膨らまずに詰まったパンになってしまうからですね。
発酵させる際は、多くの人はオーブンの発酵機能を利用していると思いますが、発酵完了後にオーブンの予熱をしないといけないので、もどかしかったりします。また、オーブンが小型だと一度にすべてのパン生地を焼くことができないので、残ったパン生地の乾燥をどのように防ぐべきか悩んでしまいますね。
僕も手作りパンを2年ほど続けていますが、発酵後すぐにパンを焼けないのは時間がもったいないなと思っており、発酵器の購入を検討中だったりします。
記事の内容
・発酵器とは?
・発酵器のメリット&デメリット
・パン作りにおすすめの発酵器紹介
発酵器を買おうか迷っている、そんなあなたの参考になれば幸いです。
発酵器って何?
発酵器とは、その名の通り「発酵を効率化するための機械」です。
発酵には一定の温度を保つことがとても重要なんですが、室温だと季節や時間帯によって温度が変わるので、一定に保つのってほぼ不可能です。そこで発酵器の出番というわけですね。
発酵器は温度を一定に保つことに特化した機械で、パン生地を決まった温度と時間でしっかりと発酵させることができて便利です。
発酵器のメリット
先に言っておきますが「発酵器」はパン作りに必須の道具ではありません。なぜなら、最近のほとんどのオーブンレンジには発酵機能が備わっているものが多く、こちらで代用すれば解説しますからね。とはいえ、発酵器があると色々とメリットがあるのはたしかです。
発酵器の具体的なメリットを3つほど挙げてみましたので、ご覧下さい。
発酵器のメリット
・一定の温度で発酵させられる
・時短に繋がる
・発酵食品が作れる
僕が考える発酵器に最も重要なメリットは「時短に繋がる」点です。
オーブンレンジの発酵機能頼みだと、パン生地の最終発酵から焼くまでの流れは以下のようになります。
最終発酵から焼くまでの流れ
- オーブンレンジの発酵機能でパン生地を発酵(40分)
- パン生地をオーブンレンジから出す
- オーブンレンジを200℃に予熱(20分)
- オーブンレンジにパン生地を入れて焼く(15分)
お気付きの通り、発酵と予熱が同時にできないんです。
なので、発酵が終わってから予熱に入らないといけないので、20分ほどパン生地を遊ばせておく時間ができてしまうんですね。
時間がもったいないのはもちろんですが、この20分の待ち時間にもパン生地の発酵は進んでいきますので、過発酵(発酵しすぎ)の原因にも繋がってきます。とはいえ、待ち時間を計算して早めにオーブンレンジから出せば良いので対策は可能ですが、発酵器があると予熱時の待ち時間を無くすことができるんです。
最終発酵から焼くまでの流れ
- 発酵器でパン生地を発酵(40分)
- 発酵時間が残り20分になったら予熱開始
- 予熱完了と同時に、発酵器からパン生地を出す
- オーブンレンジにパン生地を入れて焼く(15分)
上記の通りです。作業時間を20分も短縮できるのは大きいですよね。
発酵器はパンを発酵させる以外にも天然酵母を培養したり、発酵食品作りにも使えます。例えば、牛乳からヨーグルトを作ったり、麹(こうじ)を使って塩麹(しおこうじ)を作ったりなんかできますね。
発酵食品を手作りできると料理の幅もグッと広がるので、色々試せて楽しいですよ。
発酵器のデメリット
続いて発酵器のデメリットです。
発酵器のデメリット
・意外と場所を取る
・値段が高い(2~4万円くらい)
発酵器は、ご自宅のオーブンレンジくらいのサイズなので結構大きいです。使用頻度もそこまで高くないので、常に置いておくのは邪魔かもですが、折りたためるタイプの発酵器も出ているので、使う時だけテーブルに広げておくような使い方なら問題ないと思っています。
値段についてはどうにもならないので、「ちょっと自分には宝の持ち腐れだな…」と思うようなら、無理に購入しなくても大丈夫です。もっとパン作りを効率化してたくさん焼きたい人だけ検討してみて下さい。
発酵器を選ぶ際のポイント
発酵器を選ぶ時には、どのような点に気をつければ良いでしょうか。
パンを2年ほど焼き続けてきた僕の意見として、以下の4つのポイントを見て選べば失敗しないと考えています。
4つのポイント
内部の大きさ | 幅よりも高さが重要。食パン2斤用の焼き型がすっぽり入るのが最低条件。 |
設定可能な温度 | 発酵時の適正温度となる「30℃~40℃」の範囲が設定可能なことが重要。 |
タイマー機能 | 最低1時間は一定の温度で発酵させ続けることができるか。 |
折りたためる | 発酵器は常に使うものではないので、使わない時は閉まっておけると良い。 |
当然のことなのですが、発酵器は「パン作りに最適」なものを選ぶようにしましょう。発酵器にはヨーグルト専用や天然酵母専用など種類がありますが、これらでパンの発酵を行うことはできないので、パンの発酵に特化した機種を選ぶことが大切です。
パン作りにおすすめの発酵器
発酵器選びのポイントを踏まえて、パン作りにおすすめの発酵器をご紹介していきます。
洗えてたためる発酵器 PF102
設定可能温度 | 20~45℃(±2℃) |
タイマー時間 | 1分~12時間 |
外寸(幅×奥行×高さ) | 498×424×455mm |
内寸(幅×奥行×高さ) | 434×348×360mm |
重量 | 7kg |
平均価格(税抜) | 43,000円 |
高性能で利便性がもっとも高い発酵器が、日本ニーダーから発売されている「洗えてたためる発酵器 PF102」です。
こちらの商品は、コンパクトに折りたたんで収納することができるので、使わない時は閉まっておくことができます。ずっと使うものではないので、収納できるのは助かりますね。
分解&組み立ては工具不要で、パーツをはめ込むだけで作れますよ。こちらの公式動画がわかりやすいです。
温度設定も20~45℃まで対応しているのでパンの発酵させる目的では十分な性能。大きさも申し分なく、2斤の食パン型が6本(上下3本ずつ)入ります。
公式サイトに発表がありますが、材料費高騰に伴い、2019年9月1日以降に53,000円に値上げするそうです。
買うなら早めが良いかもしれません。
洗えてたためる発酵器mini PF110D
設定可能温度 | 25~42℃(±2℃・推奨室内温度18~28℃) |
タイマー時間 | 1分~24時間 |
外寸(幅×奥行×高さ) | 360×350×310mm |
内寸(幅×奥行×高さ) | 310×265×200mm |
重量 | 3.5kg |
平均価格(税抜) | 24,000円 |
PF102では、値段が高すぎるという人は一回り小さくした「洗えてたためる発酵器mini PF110D」がおすすめです。
2019年4月にリニューアルした機種で、新しくタイマー機能が付きました。よって大きさ以外の性能面は「PF102」とほぼ同じと考えて良いでしょう。
PF102と比べてコンパクトなので高さはあまり無く、食パン2斤型は2つ入れるのが限界ですが、丸パンなら12個同時に発酵させられるので、決して小さすぎるサイズではないですよ。
Little Box(リトルボックス)
設定可能温度 | 設定不可(温度30℃ 湿度70%をキープ) |
タイマー時間 | 設定不可 |
外寸(幅×奥行×高さ) | 非公開 |
内寸(幅×奥行×高さ) | 480×380×230mm |
重量 | 2.24kg |
平均価格(税抜) | 25,000円 |
使いやすさという観点では、こちらの「Little Box」という発酵器も良いです。
温度とタイマー設定ができないんですが、パンの1次発酵に適した「温度30℃湿度70%」をキープしてくれます。何より、かなり薄く折りたたむことができるので、ちょっとした隙間に閉まっておけるのが嬉しいところ。また、蓄熱材を事前にお湯で温めておけば、電気自体が不要です。場所を選ばずに使える点も良いですよね。
まとめ:発酵器があるとパン作りが少し楽になる
発酵器は以下のような悩みを抱えている人には、かなり有益な道具ですね。
おさらい
- オーブンに発酵機能が無い
- 発酵中にオーブンの予熱ができなくて不便
- 1日に色々な種類のパンを作ってみたい
繰り返しになりますが「発酵器が無くてもパン作りは可能」です。
パン作りをこれから始めたい人や初心者は、無理に買っても持て余すだけなので今はやめておきましょう。
個人的には、発酵器は無理に買う必要はないと思っていたのですが、ある程度パンを焼き続けていくうちにパン作りを効率的に行うには、発酵器が必要だという考え方に変わってきましたね。ちょっとお金に余裕が出たら買ってみようと思っています。
短い時間でたくさんパンが焼けたほうが楽しいのは間違い無いですからね。パン作りライフをさらに楽しみたい方は検討してみて下さい!
それでは、楽しいパンLIFEを!!