手作りパンのノウハウ

パン酵母の役割と選び方【初心者はインスタントドライイースト一択】

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酵母は小麦粉と水、塩と同様にパン作りに欠かせない重要な材料のひとつです。

といっても、酵母自体あまり馴染みが無い材料なので、詳しく知らない人がほとんどではないでしょうか。どこで買えば良いかわからないし、そもそもどんな種類があるのかわからない人がほとんどですよね。

当記事では、パン作りに欠かせない材料『酵母』の役割や選び方を極力専門的な言葉を減らしてまとめています。

こんな人におすすめ

・パン作りを始めてみたい(興味がある)人

・酵母について理解したい

・扱いやすい酵母が何か知りたい

読んでみて難しいなと感じたら『インスタントドライイースト』って言葉だけ覚えてもらえればオッケーです。それだけ覚えたら、パン作りに挑戦できるようになりますよ。

最後に僕のおすすめ酵母も紹介しているので、参考までにご覧下さい。

酵母の役割って何?

子供

酵母(こうぼ)とは味噌やしょうゆ作りに欠かせない微生物の総称。端的に言うと菌類ですね。

パン作りに酵母を使う役割は『パン生地を発酵させて膨らませる事』です。

発酵(はっこう)と聞いて真っ先に思い浮かべるのは納豆やヨーグルトだと思いますが、実はパンも同じ発酵食品なんです。とはいえ、パンを焼いた時に酵母は活動を終えてしまうので、納豆菌や乳酸菌のように身体に良い効果が無いのが悲しいところですね。

あくまで「パン生地を熟成させる&膨らませること」が酵母を使う目的となっています。

 

酵母が発酵すると何故パンが膨らむのか?

発酵とは、酵母の活動によって発生する現象を指しています。

酵母も人間と同じでご飯を食べて生きています。酵母のご飯が何かと言うと『糖分』です。

人間で言うところの代謝に近いのですが、パン酵母は糖分を食べて分解する過程で炭酸ガスを排出する性質があります。この炭酸ガスが、パン生地の中に閉じ込められて膨らんでいくわけなのです。

砂糖を酵母に与えたイメージは以下のような感じです。

イーストちゃんと砂糖

要するに酵母に糖分を与えると、酵母が「幸せ!超ハッピー!」になって、モリモリと膨らんでくれるわけです。

パンが膨らんでいる過程を見て「この子が幸せそうで何よりだ」という優しい気持ちで接してあげるようにしましょう(笑)

イーストちゃん
あたしを幸せにしてちょうだい!

 

パンに使われる2種類の酵母とは?

酵母の種類を大きく分類してしまうと、イースト菌と天然酵母の2種類だけです。

酵母の種類

人工的に培養した酵母(イースト菌)
イースト菌は人間が使いやすいように独自培養したパン作りに適した菌です。とにかく扱いやすいのが特徴なので、初心者はイースト菌からパン作りを始めることをおすすめします。お店で手軽に買えるのもうれs

自然界に存在する酵母(天然酵母)
天然酵母は自然界に存在する菌類の総称で、果物や小麦粉を培養して作ります。作るのに手間が掛かって管理も大変ですが、独特の香りや風味を出すことができるため、味わい深いパンが作れます。

プロのパン職人は天然酵母を使う人が多いのですが、まず酵母を作るところから始めなければならないので、パン作りのハードルが格段にあがってしまいます。

なので、趣味でパンを焼きたい人はイースト菌一択かなと思ってます。

 

イースト菌:パン作りのために培養された酵母

繰り返しになりますが、初心者はイースト菌を使ってパン作りを始めた方が良いです。イースト菌をおすすめする理由は『安価・手に入りやすい・日持ちする』と三拍子揃っており、扱いやすいのが魅力だからです。

ふくとも
最初からつまずくのはもったいない!
まずは楽に挑戦する所から始めましょう。

イースト菌には主に3つの種類が存在します。(難しいと感じた人は名前だけ覚える程度で良いです)

名称 解説 保存期間
生イースト イーストの原形。生もので日持ちしないが、焼いた時にイーストの匂いが残らないのが特徴。 15日
ドライイースト 生イーストを乾燥させたもの。使う前にぬるま湯に付けて予備発酵させる必要があるが日持ちするのが特徴。 12ヶ月
インスタントドライイースト ドライイーストを改良したもの。予備発酵が不要なので最も使いやすい。ご家庭でパン作りする人におすすめ。 12ヶ月

イースト菌の中でも初心者は【インスタントドライイースト】が特におすすめです。日持ちするうえに顆粒タイプで使いやすく、サッと小麦粉に混ぜるだけで良いので非常に楽です。

半年くらいすると発酵力が落ちてくると言われていますが、私の経験上は密閉容器に入れて冷蔵庫で保管していれば1年は元気でした。

ちなみに生イーストは冷凍保存しておけば、1ヶ月くらい使えることがわかりました。詳しくはこちらの記事をご覧下さい。

 

天然酵母:自家培養した自然界に存在する酵母

わんこの疑問

天然酵母とは【自然界に存在する酵母菌を培養して作った酵母】の総称です。

何を言ってるのかよくわからないと思うので、詳しく説明しますね。

自然界に存在する菌と言うのは、ぶどうやりんごといった果実や小麦粉に付着した目に見えない野生の菌の事を言います。野生の菌には悪い菌と良い菌がいるのですが、正しく培養させることで良い菌が勝ち残って、パン作りに使うことができるようになるって寸法です。このようにパン作りのため自家培養した菌を総じて『天然酵母』と呼ぶのです。

作り方を見た方がイメージ湧くと思います。詳しくは知りたい方はこちらのサイトが分かりやすくておすすめです。

>>> りんごの天然酵母の作り方(外部リンク)

独特の味わいや香りを出せるのが天然酵母の良い所ですが、作るのに手間と時間がとにかく掛かります。

正直、酵母を培養するレベルになると「ハードル高いなー」と感じてしまうと思うので、興味がある人だけ挑戦してみて下さい。

 

初心者におすすめのイーストは?

おすすめイーストは?イーストもいくつか商品が出ていますが、僕が試した結果として初心者が買うべきイーストは『赤サフ』が最良という結論です。

 

初心者におすすめ:インスタントドライイースト:赤サフ

 赤サフ

サフ(saf)というのは商品名です。フランスの老舗イーストメーカーであるルサッフル社が150年以上かけて培ってきたノウハウで作っている非常に使いやすいイーストになります。

サフはイーストのシェアNo.1ということもあり、ご家庭でインスタントドライイーストを使ってパンを焼く人は、ほぼこれ使ってます。

僕も元々は日清製粉のスーパーカメリヤ ドライイーストを使っていたのですが、途中で赤サフに乗り換えました。それくらい使い勝手と品質が良いと感じましたね。

他社のドライイーストも試して比べてみるのもありかもしれませんが、僕はいまだにサフより良いインスタントドライイーストを知らないです。

 

サフは赤以外にも4つの種類があります。
用途によって使い分けられるようになっているんですね。

サフのイースト4種

  • 赤いパッケージ(低糖性_ビタミンC添加有り)通称:赤サフ
  • 青いパッケージ(低糖性_ビタミンC添加無し)通称:青サフ
  • 金のパッケージ(耐糖性_ビタミンC添加有り)通称:金サフ
  • 緑のパッケージ(ピザ用_ビタミンC添加無し)通称:緑サフ

はい…どう使い分けたら良いか、よくわかりませんね。

まずは急に出てきたビタミンCの有無で何が変わるのかご説明します。

ビタミンCは発酵を助けてくれる働きがあります。ビタミンCは微力ながら酵母の栄養になるので、入っていると多少発酵しやすくなります。

続いて低糖性と耐糖性の違いを説明します。

低糖性イーストの方が小麦の香りや味を感じやすいのでパン作りに向いていると言えますが、小麦粉に対して20%を越える糖分を添加してしまうと分解できないデメリットがあります。

こういう時は『金サフ』を代表とする耐糖性イーストを使うと良いです。メロンパンやクイニーアマンのような甘い菓子パンを作りたくなったら耐糖性イーストを使ってみるとうまくいきますよ。

個包装(3g)単位で売ってるタイプ もあるので、たまに甘いパンを作りたい時に持っておくと便利です。

まとめ

パン酵母の役割と種類について理解していただけたでしょうか。

ちょっと難しい話も多かったと思いますが、僕が一番伝えたかったのは「初心者のうちはインスタントドライイースト使って下さい」ということです。

インスタントドライイーストを使うことで失敗を減らすことが出来るからです。何度かパンを焼いて慣れてきたら、生イーストや天然酵母を使ったパンにも挑戦してみると良いのでしょう。

ドライイーストをパン生地にどのように加えたら良いかわからない方は、以下の記事も合わせて読んでみてください。具体的な使用方法を交えつつまとめています。

【発酵に差が出る!】ドライイーストの正しい使い方&選び方を理解せよ

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パン作りの材料をもっと知りたい人はこちらの記事もおすすめです。

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