パン情報

【疑問視】パンに含まれるトランス脂肪酸が本当に危険か調べてみた

2019年9月3日

悩み事

  • パンに含まれるトランス脂肪酸が多いって本当?
  • 食べ続けて身体に悪影響がないか心配になってきた…。
  • パンは食べない方が良い食品なのか?

上記の疑問にお答えします。

先日、yahooニュースで気になる記事を見つけました。

WHOが警告! 食べてはいけない「パン」の危険物質

(2019/11/20更新:ニュース記事が古くなったので削除されてしまったようです)

元ネタはデイリー新潮のようですね。要約すると、「トランス脂肪酸(脂質の一種)が動脈硬化を招く要因になっており、パンに多く含まれているので気をつけろ」といった内容です。

一見するとパンはトランス脂肪酸が多いから食べない方が良いって捉えてしまいがちですが、本当にそうなのでしょうか?

ふくとも
パンを焼くのが好きな僕としては、ちょっと納得できませんね。

そこで、パンに含まれるトランス脂肪酸が危険視される理由、過剰摂取を避けるにはどうしたら良いか?を僕なりにリサーチしてみました。

・パンのトランス脂肪酸が危険視される理由

・トランス脂肪酸の過剰摂取を避けるためにできること

僕が至った結論としては「深刻に考えすぎ」です。欧米食中心の偏りがある食生活を続けていない限りは、トランス脂肪酸の摂りすぎには繋がらないでしょう。ただし、いま以上に欧米食中心に日本がシフトしていくと、危険かもしれません。

詳しくは記事にまとめていますので、ご覧下さい。

なぜパンに含まれるトランス脂肪酸が危険視されるのか?

並べられたパン

パンはトランス脂肪酸を多く含む「植物性油脂」を材料に使う場合がある食品だからです。

噛み砕いて説明しますと、植物性油脂とは「マーガリン」や「ショートニング」といった植物を原料とする固形油ですね。製造する過程で「水素添加」(すいそてんか)という作業を行うことによって、トランス脂肪酸が多くなってしまうそうです。

なお、「オリーブオイル」や「アマニ油」は、植物の種子から絞って作るナチュラル製法。「水素添加」のような化学的な加工はしません。「植物性油脂=トランス脂肪酸が多い」ってわけではないのでご注意を。

詳しく知りたい人は、農林水産省の記事がわかりやすくて参考になります。

 

トランス脂肪酸が人体に及ぼす影響

イーストちゃん
トランス脂肪酸の何がやばいの?

トランス脂肪酸とは要するに「脂質」です。脂質は人間のホルモンバランスを整えたり、細胞を作るために必要なので、バランス良く摂取すべき栄養素。しかし、ショートニングのように「水素添加」で固形化されていると、血液中で分解されにくく、「動脈硬化」をもたらす要因になると言われています。

動脈硬化が深刻化した場合、「狭心症」や「心筋梗塞」といった病気になるリスクも高くなります。聞いてるだけで怖くなってきますよね…。

イーストちゃん
えぇ!やっぱり食べない方がいいんじゃないの?
あくまで過剰摂取したらの話です。分解されにくいだけで直接的に有害な物質というわけではないんですよ。
ふくとも

サラダ油やバター、ラードなどの脂質全般に言えることですが、脂を摂り過ぎれば当然ながら血液はドロドロになります。ショートニングやマーガリンだけが身体に悪いというよりも「脂質の摂りすぎに気をつけるべき」が正しくないですかね。

ぶっちゃけると「マーガリンを使ったパン」と「背脂とんこつラーメン」だったら、後者の方が身体に悪いと思いますよ。ラーメンは脂質だけでなく塩分も高いですからですね。

和食はすべて健康に良いと考えがちですが、「漬物」や「塩辛」は塩分が高いので、食べすぎると高血圧や腎臓病に繋がるので気をつけるようにしましょう。

 

パンにトランス脂肪酸が含まれてしまう理由とは?

そもそも、パンにマーガリンやショートニングを使わなければ「トランス脂肪酸」の摂取量を減らせるのでは?と思ってしまいますよね。

イーストちゃん
バターで代用すれば万事解決じゃない!?
それが違うんですよ。
ふくとも

プロのパン職人さんには当たり前かもですが、バター(動物性油脂)とショートニング(植物性油脂)では、パンに与える影響が違ってきます。

具体的に言うと、以下のような感じですね。

バター(動物性油脂)を使用ふわっとした仕上がりになる、風味が強い
ショートニング(植物性油脂)を使用ツヤのある仕上がりになる、バターより焦げにくい

要するに「使う油脂によってパンの仕上りが変わる」ってことです。単純にバターの値段が高いから、ショートニングで代用しているだけではないのです。

例を挙げると、ソフトな食パンを作りたい時に使う油脂は「バター」ですが、ツヤのあるイギリスパンを作るなら「ショートニング」を使うとかですね。

僕は焼いたパンを家族と食べるだけなので割と適当ですが、パン職人の皆さんは妥協せずに、食感も意識して油脂を使い分けます。お店で提供するわけですから「最高に美味しいパンを作ろう!」って意識するのは当たり前ですよね。

yahooニュースの記事でも言及されてますが、アンデルセンのスパンダワーは1個あたり2.1gのトランス脂肪酸が含まれています。とはいえ、スパンダワーのサクッとした食感を表現するには、ショートニングは外せない材料なんです。

仮に健康面を意識して油脂の量を減らしてしまうと食感や味わいがまったくの別物になり、ファンが離れてしまう可能性がありますね。まさに二者択一。

 

トランス脂肪酸が多いパンは一部だけ

念押ししますが、「パン=トランス脂肪酸が含まれるは間違い」です。

当たり前すぎる話ですが、油脂を使わないパンは世界中に数多く存在しています。例えば、フランスを代表するバゲットは「小麦粉、パン酵母、塩、水」だけで作ります。驚くほどシンプルですよね。

イーストちゃん
なんでパンと一緒に語られることが多いのかしら?
日本で生まれたパンは油脂を使うものが多いからですね。
ふくとも

日本では「ふっくら柔らかくて甘いパン」が好まれます。このようなパンには油脂が含まれる場合がほとんどです。

日本を代表するパン

  • 食パン
  • コッペパン
  • あんパン

上記のパン生地に油脂を含めることによって、ふわっと柔らかい食感に仕上がりますね。とはいえ、バターしか使わないお店もあるので、ショートニングやマーガリンが必ず含まれるとは限りません。

使う油脂が何なのか?は、お店のこだわり次第。どうしても気になる人は、スタッフに聞くしか無いです。

なお、最近では「トランスファットフリー」というトランス脂肪酸の含有量が1%未満の商品も数多く出ており、トランス脂肪酸の摂取量を減らすのに一役買ってくれています。

一部スーパーでも取り扱っていますが、売っているお店を探すのも手間なので「富澤商店」「コッタ」といった製パン材料専門店で購入すると良いでしょう。ネット注文できて楽チンです。

イーストちゃん
油脂を使うパンが多いから、日本はトランス脂肪酸への考え方がシビアなのかもしれないわね。
実際のところ、どうなのか気になりますよね。
ふくとも

世界的に見たら日本人のトランス脂肪酸摂取量は少ない

リサーチの結果、日本人はそこまでシビアに考えなくて良いことがわかりました。

トランス脂肪酸の摂取量に対しての見解を「食品安全委員会」が発表している記事が参考になります。

簡単にまとめると、以下のような内容です。

・トランス脂肪酸の摂取量は「総エネルギーの1%未満」に抑えるようWHOが言及

・日本人のトランス脂肪酸の摂取量(平均)は「総エネルギーの 30%」に満たない

・WHO の目標を十分に下回っているので「現状維持で問題無し

イーストちゃん
日本はまだまだ危険レベルじゃないってことね。よかった!

トランス脂肪酸の摂取量が一番問題視されているのはアメリカですね。こちらは摂取量110%(平均値)と、基準を上回ってしまっているようです。脂っぽい食事が多いですからね…。

毎日、揚げ物やジャンクフードしか食べてないって人は要注意ですが、和食を挟んだ食生活を送っているなら問題無いでしょう。

無理にトランス脂肪酸減らさなきゃ!と考えてストレス溜めるくらいなら、好きなパンを買って食べたら良いと思いますよ。

日本人が注意すべきは脂質よりも「塩分の摂りすぎ」です。1日の平均摂取量を2グラム上回っており、世界的に見ても高い数値です。漬物や干物、ラーメンとかしょっぱい食べ物が大好きですからね。

塩分の摂りすぎは高血圧や腎臓の病気に繋がるので、減塩対策は国を挙げて考えていくべき課題かもしれません。

トランス脂肪酸の過剰摂取を避けるための心構え

いくら日本人のトランス脂肪酸の摂取量が少なくても、なるべく摂らないように気をつけたいですよね。

そこで、パンからトランス脂肪酸を摂取する量を減らすために気をつけるべきポイントを3つ考えてみました。

過剰摂取を避けるには?

  • 菓子パンを食べすぎない
  • 材料がシンプルなパンを選ぶ
  • 糖質の摂りすぎにも注意する

参考までにご覧下さい。

菓子パンばかり食べるのはNG

菓子パンは歯切れの良い食感のものが多く、特にデニッシュタイプのものはトランス脂肪酸が多く含まれている可能性があります。

週1回のご褒美なら問題ないですが、毎日おやつに食べるのはいただけないですね。

ふくとも
特にコンビニのパンは、安価な植物油脂を使っているものが多いので、食品表示を見て選ぶようにしましょう。

 

材料がシンプルなパンを選ぶようにしよう

フランスやイタリアを代表する以下のパンは、一般的に材料に油脂を使いません。

油脂を使わないパン

・バゲット

・カンパーニュ

・チャバタ

「パンは食べたいけど、トランス脂肪酸を完全に抑えたい」という人は、これらのパンを食べると良いでしょう。

なお、イタリアのパン「フォカッチャ」は植物油脂を使いますが、オリーブオイルなのでセーフです。ヨーロッパのパンって歴史が長いので、化学的に作られた固形植物油脂で作るパンって少ないんですよ。

 

糖質も気になる方は【低糖質パン】

トランス脂肪酸と合わせて気になるのは、やはりパンの糖質ではないでしょうか。

イーストちゃん
た、たしかに…。糖質ゼロのパンって無いのかしら?

基本的に小麦粉が原料なので、完全に糖質をゼロにするのは不可能です。とはいえ、ふすま粉や大豆粉を配合することで「低糖質」を実現したパンがありますので、抑えることはできますね。

低糖質パンは、スーパーでの取り扱いはまだ少なく貴重な存在。気軽に試してみたい方は「オーマイパン 」で購入するのが良いでしょう。

「糖質88%カット、糖類ゼロ」「イーストフード・乳化剤不使用」と健康への気遣いが素晴らしく、冷凍保存で3ヶ月保つので、慌てて食べないと腐るといった心配が無いのも嬉しいです。

オーマイパン詳細はこちら

まとめ

トランス脂肪酸は摂らないに越したことはありませんが、日常生活を送る上で特別注意が必要と感じるレベルではありません。

ただし、和食文化が崩壊し、欧米食中心の食生活になってきてしまうと危険。マクドナルドのハンバーガーばかり食べずに、日本食もバランスよく摂るように心がけていきましょう。

おさらい

  • トランス脂肪酸の過剰摂取は動脈硬化を招く恐れがある
  • 日本人の摂取量は危険値の3割以下なのでシビアになる必要なし
  • 欧米食中心にシフトしていくと危険
イーストちゃん
おかずは和食にして、パンを食べるのもありね。
うんうん。パンと味噌汁って結構合いますよ。
ふくとも
イーストちゃん
マジか!

それでは、楽しいパンLIFEを!!

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