イタリアのパン「ロゼッタ」を解説します。
ロゼッタとは?
名称 | ロゼッタ(Rosetta) |
材料 | ・小麦粉 ・パン酵母 ・塩 ・水 ※モルトを加える場合もある |
発酵種 | ・イースト |
焼き方 | ・オーブンで直焼き |
ロゼッタは、イタリア語で「小さなバラ」という意味を持つローマ地方発祥のパンです。
名前の由来は、パンの上部がバラのようなデコボコした形をしているためです。このバラ模様を作るためには、ローマの職人は専用の金型を用いてロゼッタを作っています。
ロゼッタを焼く際は、270℃前後の高温オーブンで一気に焼き上げるため中央部分が空洞になります。
似ているイタリアのパンにチャバタがありますが、こちらは水分を多めに含ませて焼き上げるため、クラム(内側)がもっちりします。ロゼッタは水分量を小麦粉に対して50~60%程度なので軽い食感に仕上がります。
ロゼッタの特徴
・バラの花びらのような形をしたローマ伝統のパン
・高温の一気に焼くことで内側に空洞を作る
・軽い食感で肉料理やサラダと相性が良い
ローマ以外の地方では「ミケッタ」「タルタルーガ」と呼ばれることがありますが、職人目線で考えるとレシピ自体は別物になるそうです。
ロゼッタの雑学
ロゼッタに関する雑学をいくつかご紹介します。
ロゼッタとカイザーゼンメルは兄弟?
オーストリアを代表するパンにカイザーゼンメルという王冠の形をしたパンがあり、ロゼッタと形がよく似ています。
実は過去にイタリアがオーストリアの支配下だった時代に、ロゼッタが誕生したからだと似ているんだそうです。
しかしながら、作る時の配合は全然違っており、カイザーゼンメルの方がロゼッタよりも柔らかい食感に仕上がります。
お互い疎遠になったことで、違う方向に成長していったようですね。
ロゼッタを使ったレシピ
ロゼッタを作りためには専用の金型が必要ということもあって、日本ではなかなかお目にかかることができないパンです。
もし手に入ったなら、そのまま薄くスライスして食べるか具材を挟んでパニーニにするのが、おすすめです。
パニーニの作り方は、以下のレシピが参考になります。
ロゼッタのおいしいお店
ローマにある「ロゼッタ専門店 ツィア・ロゼッタ」では、様々な具材を挟んだロゼッタが売られており、地元の若者にも人気を博しています。
本場のロゼッタを味わえるお店は数少ないので、ローマ観光する際に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
ロゼッタに似ているパン
ロゼッタのように独特な模様をしたパンが世界にはいくつか存在しており、目でも楽しませてくれます。
いくつかピックアップしたパンを紹介しますので、こちらも合わせてご覧下さい。
模様が特徴的なパンの仲間たち
カイザーゼンメル
ツオップ
タイガーブロート
メロンパン