フランスのパン「バゲット」を解説。
バゲットとは?
名称 | バゲット(Baguette) |
材料 | ・小麦粉 ・パン酵母 ・塩 ・水 ※店によってはモルトを入れる場合もある |
発酵種 | ・イースト |
焼き方 | ・オーブンで直焼き |
バゲットはフランスを代表するパンで、フランス語で「棒」「杖」という意味です。
材料は小麦粉・パン酵母・塩・水の4種類を基本とし、非常にシンプルであるがゆえにごまかしが効かず、職人の実力が試されるパンなのです。
バゲットはフランスでは「パン・トラディショネル」というカテゴリーに属しています。
作る際の材料は、バタールやパリジャンと同一であるが、分量や成形方法で呼び方が変わるという特徴があります。
バゲットの定義(目安値)
・重量:250g
・全長:60~70cm
・クープ数:7~8本
バゲットは、フランスパンの中でも日本で最もポピュラーなパンと言えるでしょう。
クラスト(表面)のパリパリ感、クラム(内面)のもっちり感をバランス良く楽しめるようになっており、味にクセが無くて食事に合わせやすいパンです。
バゲットの雑学
バゲットに関する雑学をいくつかご紹介します。
なお、利便性を考えて「パン・トラディショネル」にカテゴリーされるパン全般の雑学は、当記事に集約しています。
バゲットが棒状の形をしている理由
バゲットが棒状の形で定着したのは、1920年頃にさかのぼります。
この時代はパン職人の労働条件が非常に悪く深夜からの作業が当たり前でした。そこで、職人を守るために朝4時前に働かせてはならないという法律が制定されるようになったのです。
しかしながら、パンは朝食の時間に合わせて焼く必要があったことから、それまで主流だった丸い形のパンでは、発酵+焼き時間を考えると間に合いそうにありません。
そこで、時間を短縮するために「棒状にして焼く」というやり方で時間短縮するようにしたわけなのです。
日本にフランスパンが伝わったのは?
日本で初めてのフランスパン専門店が開業したのは、1874年(明治7年)。
スイス人のカール・ヘスが(通称:チャリヘス)が、東京の築地に「チャリ舎」というパンと清涼飲料水専門店を開いたのが始まりと言われています。
バゲットを使ったレシピ
バゲットは、食事に合わせて食べるのが一般的ですが、諸外国で独自のアレンジが加えられたレシピがいくつか存在します。
ブルスケッタ
前菜やおつまみに出されるイタリア料理。
トーストしたパンにニンニクを塗って、具材を乗せて食べる。ブルスケッタの由来は、ローマ方言「炭火であぶる」を意味するブルスカーレが語源であると言われています。
日本では、オリーブオイルで和えたトマトを乗せて提供する店が多いのですが、イタリアでは「アンチョビ・オリーブ・チーズ」など豊富なバリエーションで提供されています。
パン・コン・トマテ
トーストしたパンにニンニクを薄く塗り、すりおろしたトマトをたっぷりと塗って食すスペイン(カタルーニャ地方)の料理。
パン・ド・カンパーニュで作るのが本場流ですが、日本のスペインバルなどではバゲットを使ったお店が多いです。
バインミー
柔らかめに焼いたバゲットなどのフランスパンに、具材を挟んで食べるベトナム料理。
実はバインミーはベトナム語で「パン」という意味で、正式名称は「バイン・ミー・ケップ(挟む)」「バイン・ミー・ティット(肉)」「バイン・ミー・パーテー(パテ)」といった呼び方をします。
パンに挟む具材は、なます(大根、にんじんの酢漬け)、レバーパテ、鶏ハム、パクチーなどが多種多様。ベトナムでは、屋台やバスターミナルで弁当変わりに食べられる庶民的な料理という位置付けです。
バゲットのおいしいお店
工事中
バゲットに似ているパン
バゲットは「パン・トラディショネル」というカテゴリーに属しており、材料の分量や形で呼び方が大きく変わります。
いくつかパン・トラディショネルにカテゴリーされているフランスパンを、ご紹介します。
パン・トラディショネルにカテゴリーされる仲間たち