グルテンの正しい見解や付き合い方をテーマに記事にしています。
誰でも「グルテンフリーで健康になるは大間違い」ですよ。
悩み事
- グルテンは体に悪いって話を聞くけど本当?
- グルテンフリーな生活を実践した方が良いの?
- パンはグルテンが含まれているから食べない方がいいよね?
上記の疑問にお答えします。
当記事を読むことで、グルテンが何であって食べるうえでどう気をつけたら良いか理解することできます。
先に結論を言ってしまうと、グルテンを抜くことが必ずしも生活の質改善に繋がるとは限りません。とはいえ、体質的に合わない人がいるのも事実なので、上手に付き合っていくしかないですね。
記事の内容
・グルテンとは何なのか?
・グルテン=体に悪いはウソ
・パンとグルテンの切っても切れない関係
様々な意見を参考にパン作りでグルテンと接する機会の多い僕なりの見解を交えつつ、グルテンとの上手な付き合い方を書いています。
当記事が、少しでもグルテンを理解するヒントになれば幸いです。
グルテンって何?【意外とよくわかってない人が多い件】
8割の方が勘違いしていると思うのですが、そもそもグルテンは小麦に含まれる成分の名前ではありません。
グルテンとは「グルテニン」と「グリアジン」という2種類のタンパク質が網目状に結合した状態を指す言葉なんですよ。
要するに「グルテンを断つ」は正しくなくて、正確には「グルテニンとグリアジンを断つ」ってことになります。とはいえ、そんなタンパク質の名前は聞いたことないよ!って人がほとんどかなと思っており、結局は「グルテン」って言わないと伝わらなかったりします。当記事でも便宜上「グルテン」と表記しています。
このあたりの知識は実際に「パン作り」をしてみると理解できるかと思います。初心者向けにノウハウを公開してますので、興味がある方は以下の記事をどうぞ。
なぜグルテンフリーが推奨されるのか?
グルテンを断つと、以下のようなメリットがあると言われています。
- ・便通がよくなる
- ・お肌の調子が良い
- ・頭がスッキリして集中できる
※すべて個人の感想です
特に海外セレブやテニスのノバク・ジョコビッチ選手や、プロ野球のマーク・テシェイラ選手といったアスリートが実践していることでも話題になっています。あくまで個人の感想ですが、グルテンフリーを実践する前よりも体調は良くなったそうです。
一見、グルテンを摂らない生活を送れば誰でも体調がよくなりそうに感じてしまいがちですが、本当にそうなのでしょうか?
グルテンに関する情報を調べてみたところ、どうやらグルテンフリーで体質が改善されるのは「一部の人だけ」のようでした。
グルテンを抜けば必ず体質改善するわけじゃない
セレブ界で流行っている(らしい)グルテンフリーとは、すなわち「グルテンを摂らない食生活をする」ってことです。
日本人は米があるからまだ良いですが、パン食の欧米人からすれば「主食を食べるな」言われてるようなものですね。
パンに含まれる糖質は運動エネルギーですからね。
グルテンを摂取すべきではない人
勘違いしがちなのが、すべての人がグルテンを摂るのをやめたら体調が良くなるわけではありません。
グルテンの摂取を止めるべきなのは、体調に影響が出る以下の体質の人たちです。
グルテンを摂らない方が良い人
・セリアック病
・グルテン不耐性
・グルテン過敏症
体質的にグルテンが体に合わない人は腸が炎症を起こしてしまい、便秘や下痢、嘔吐などの症状が出たりするそう。逆に言うと症状が出ない人は、グルテンを抜いても「特に変化なし」ってことなんですよ。
なお、病気の詳細は薬機法の関係で深い内容は書くことができません。専門家の書いた以下のリンク先の記事が参考になりますので、ご覧下さい。
ちなみにアメリカの話になりますが、セリアック病の人は、全米人口の0.7%(約210万人)いるそうです。グルテン不耐性の人はその6倍とのことなので、1260万人います・・・かなり多いように感じますね。
日本にどれだけいるかは情報が無くて分かりませんが、アメリカで「グルテンフリー」が話題になる理由は納得できました。
グルテンがNGかどうか確認する方法【2つある】
グルテンが体質的に合わない人以外は気にする必要がないとはいえ、自分が「セリアック病」や「グルテン不耐性」か検査したこと無いしわからないよ、って人がほとんどですよね。
残念ながら手っ取り早くチェックすることは難しいんですが、2つほど確認するための方法があります。
2~3週間グルテンを断つ
お金をかけずに試せる方法が「グルテンフリーを実践してみる」というやり方ですね。
目安は2~3週間。グルテンが含まれる小麦・大麦・ライ麦といった食品を一切口にしないで過ごして、体質が大幅に改善されるか実証するだけです。口で言うのは簡単ですが、超絶難易度高いですよ。
外食中でも、麦が含まれていないか厳しくチェック。自炊するにしても食べられる料理が限られてきます。
グルテンフリーで食べれない食事
- パン
- ハンバーグ
- カレー(小麦粉使ったもの)
- 揚げ物
- ショートケーキ
- クッキー
主食もパスタ、うどん、そば(十割以外)、ラーメンだって食べられません。それだけグルテンフリーは茨の道なんですよ。
検査キットでアレルギーチェックする
時間をかけずにすぐに検査したいという人には、自宅でできる「アレルギー検査キット」もあります。
「セリアック病」や「グルテン不耐性」のように反応が出るまでに時間がかかって気付きにくいアレルギーを、遅延型アレルギー(食物過敏)と呼ぶそうです。逆にすぐに反応が出る「小麦アレルギー」や「そばアレルギー」は即時型アレルギーと呼びます。
そんなやっかいな遅延型アレルギーを自宅で検査できるキットがありました。
アンブロシア:219項目のアレルギー検査が可能。検査後、5~10日でレポートが届く。
プランは安くても32、340円(税込)と高額ですが、医学的な検査レポートが届くので信頼度は高いと思います。
なお、一部の病院でも「セリアック抗体パネル検査」というものでチェックできるようです。
費用は26、000円(税込)で、検査キットより少し抑えめですが、移動時間と交通費を考えると微妙かもです。
グルテンフリーはダイエット法ではない
「グルテンフリーでダイエット」みたいな文言をよく見かけますが、ちょっと情報操作感が否めないですね。
グルテンが体質的に合わない人は、腸が炎症して食べ物を上手く消化できなかったりします。グルテンフリーを実践すると、炎症が収まって消化がよくなりますので、結果的に痩せちゃったってわけですね。
以下の記事に医学的な見地が記載されていますので、合わせてご覧下さい。
その他の理由として、グルテンフリーで主食を控えることが「糖質制限」にもなっていて、結果的に痩せているケースも考えられます。
グルテンフリーを実践している人は、食物繊維やビタミン豊富な野菜主体の食事を摂る人が多いです。ぶっちゃけ野菜多めの健康的な食事をしてたら、そりゃ痩せますよ。
ダイエット目的であれば、グルテンだけを抜くんじゃなくて、食事バランスを見直したり糖質を控えるなど「食生活全体を見直すこと」が大切じゃないでしょうか。
グルテンフリーのパン作りを考えてみる
僕は手作りパンを自宅で実践していますが、小麦粉を材料に使うので「基本的にグルテンフリーは不可能」だと思ってました。
しかし、世の中には「小麦粉を使わないパン」もあるんですよ。その代表が「米粉パン」です。
米粉だけでパンを作ればグルテンフリー【難易度は高い】
米粉パンに使われる「米粉」は、日本の米消費を推進することを目的に開発されたんですが、近年「小麦アレルギーの人」「グルテンフリーの人」でもパンを食べられるとあって、注目を集めています。
とはいえ、米粉だけでパンを作るのって難しいんですよ。僕も実際に挑戦したことがありますが、小麦粉を混ぜないとパン生地がまとまってくれなくて無理でした。
米粉だけでパンを作るのが難しい理由は「グルテンが形成されない」からです。グルテンを含めたくないんだから当たり前ですね!
実はグルテンって、パンの骨格を作る大事な役割を担っているって知っていましたか?
グルテンが含まれているからこそ、パンを様々な形に成形できるようになるんです。
グルテンフリーを実践しているパン屋さんってあるの?
結局、米粉だけではパンの成形が難しいので、多くのお店では「米粉に小麦粉やグルテンを混ぜる」使い方をしています。この場合はグルテンフリーとは呼べません。
例えば、戸越銀座にある「米魂(ベイコン)」さんや埼玉県所沢市の「コイガクボ」さんでは、材料に小麦粉・グルテンを一切使わない「100%グルテンフリーのパン」を作っています。
グルテンフリー米粉パン専門店 | Koigakubo(コイガクボ)
作り方が気になりますが…お約束の「企業秘密」ってやつです。みんな真似しちゃうと米粉戦国時代に突入しちゃいますからね。
なお、「米魂(ベイコン)」さんの店主は、グルテンフリーパンの第一人者「大塚せつ子」さんに技術を教わったそうです。日本米粉クッキング協会代表理事を務めている著名な方のようですね。
参加しやすい1Dayレッスンも開いているようなので、グルテンフリーに関心がある方はどうぞ。
手軽にグルテンフリーのパンを理解するのに本で学ぶのもあり。僕は独学が好きなので断然こっち派です。
いくつか書籍も出ているようですので、学びのキッカケとして読んで見るとよいでしょう。
まとめ:自分がグルテンフリーすべきか考えることが大事
世の中には健康的になる情報が溢れていますが、すべてがあなたに当てはまるとは限りません。
すでにグルテンフリーを実践していて健康面に変化が無ければ、グルテンは体質的に合っているってことです。無理に続けても意味は無いかもですね。
おさらい
- グルテンフリーは体質的に合わない人だけ実践すれば良い
- ダイエット効果は特になし
- 食事バランスの見直しや運動が結局は大切
グルテンフリーで体調がよくなる人もいれば、変わらない人だっています。自分にあった健康的な生き方を探していきましょう。
それでは、楽しいパンLIFEを!!