こんな方におすすめの記事
- パン作りで下の階に音が響いてないか気になる
- 音が気になって叩きこねができない
- 少しでもこねる音を減らす方法を知りたい
こんにちは、パンブロガー兼パンシェルジュのふくともです。
3年ほど独学でパンを焼き続けている僕ですが、どうしても気になってしまうのが生地を叩きつけてこねる時の音です。
手ごねでパンを作る工程で作業台に生地を叩きつけてこねる【叩きこね】が必要だったりするのですが、思った以上に音がドスン!と鳴るので心配になってしまうんですよね。
実際、築年数20年以上の賃貸マンションとかだと響く可能性が高いのです。


さすがにクレーム受けた時はショックでしたが、近隣に迷惑をかけてしまってはいけないですね。
そんな経験からパン作りの作業音対策をする方法を考えて改善してきました。
当記事では、僕が自宅でパン作りをする時に実践している工夫や音対策をしたい人向けに役立つテクニックをお伝えしていきます。
僕のように「パン作りの音が心配」「音を減らす方法を探している」という、あなたの助けになれば幸いです。
パン作りは思った以上に音が響く!
結論から言ってしまうと、パン作りの叩きこねは想像以上に下まで響きます。

ざっくり言ってしまいますが、原因は音波と振動の違いにありました。
声やテレビの音は【音波】なので途中に壁があると遮断されて届きません。
対して叩きこねのように机に強く打ちつける音は地面に伝わる【振動】。
振動だと壁や床から音が出るので、下層まで響いてしまうわけなんですよね。
僕は賃貸マンションに10年以上住んでいますが、聞こえるのはお隣さんの足音やドアの開閉音といった振動音です。声はよほど大声出さないと聞こえませんね。(たまに笑い声が聞こえることも)
こういった生活音は、お互い様なので仕方なしと割り切るしかないですが、パンの叩きこねの音は別ですよね。
【当てはまる人は注意!】音が響きやすい物件とは?
基本的に持ち家(一軒家)や分譲マンションに住んでるなら問題ないです。
気をつけないとなのは、以下に該当する住居の場合ですね。
要注意のケース
- 賃貸マンション(アパート)に住んでいる
- 2階以上に住んでいる
- 隣の生活音が聞こえることがある
- 上の足音がたまに聞こえる
ひとつでも当てはまる人は要注意だと思って下さい。
なんせ下の人しか音が響いているかどうかは判断できませんからね。
叩きこねの音が響いていないと思ってバシバシやるのは自由ですが、もしかすると我慢しているだけかもしれませんよ。
ネットで見かけた事例
調べてみると、僕のように音が響いてないか不安を抱えている人は思った以上に多いようです。
いずれもアパートやマンション住まいの方ですね。
また、逆に隣や近所がパンこねに夢中で騒音に困っているという意見もありました。
困った事例
- 夜中に金槌で叩くような音がした
- ストレス発散に力いっぱい叩いていた
- ドン!ドン!と天井が揺れるような音がした
ストレス発散で力いっぱいこねていたのには驚き!
たしかに強く叩きつけるのは気持ちいいかもですが、人に迷惑かかるしパン生地も傷むわで良いことありませんよ。

特に夜中(19時以降)は音が響くので絶対やめたほうがいいですね。
夜中にどうしてもパン作りをしたいって人は、フランスパンとかクロワッサンのようなこねなくても作れるパンを作りましょう。
僕も一度クレームを受けました【反省】
僕の場合、2斤用の食パン生地をこねていた時に管理会社経由でクレームを受けたことがあります。
食パンの生地は、しっかりグルテンを作ってあげる必要がありますので、こねる時間も30分近くかかったり、生地自体も大きかったので振動音が下に響いてしまったようです。
昼間だったのですが、下の人から「ボールで遊んでいるような音がずっと聞こえる」と管理会社に連絡が入りました。かなりうるさかったのかも…。
昼間とはいえ、夢中で叩きこねをしすぎた自分に反省です。


とはいえ、せっかく続けてきたパン作りをここで止めてしまうのは絶対に嫌だったので、あれこれ調べて工夫してみることにしました。
ここ半年くらいはクレームゼロなので効果はあったと信じています!
アパート・マンションで出来る!パン作りの音対策
極論を言えば音対策がしっかりしてる住居に引っ越すのが手っ取り早いんですが、そうもいきません!
「作り方を変える」「振動音を減らす」この2つの観点で工夫してみることにしました。
僕も実践しているやり方なので、参考にしてみて下さい。
音対策1 | 叩きこねをしない
そもそも叩きこねの目的とはなんでしょうか?
叩きこねの目的
・グルテンを手早く形成させる
・強くてハリのある生地になる
要するに短時間でツルンとしたパン生地を作りたいからですよね。
たしかにこねる時間や効率だけを考えると叩きこねがベストなんですが、別にレシピ通りに叩きこねせずとも、どんなパンも作ることはできるんです。

ただし、こねる時間やグルテンのまとまり具合に差が出るのは割り切るしかありません。
特にもっちりした食感にしたい食パンやバターロールは理想通り作るのは難しいので、仕上がりを気にする場合は別の方法で対策したほうで良いでしょう。
音対策2 | ボウルを片手に持って叩きこね
パン生地の叩きこねは振動音が床や壁に伝わることで発生します。
つまりはシンプルに伝えないように対処すれば良いだけなんですよね。

僕が考えたやり方は、片手にボウルを持ってそこに向かってパン生地を叩きつけるこね方です。
この方法だと振動音が床下まで届くことはありません。だって空中に浮いているんだもの(笑)
なので、遠慮しないで叩きこねしてオッケーです!
ただし、デメリットとしてボウルを持っている手に疲労がたまります。頑張っても10分くらいが限界ですね。
無理しすぎると腕を痛める恐れがありますので、つらいと思ったら休憩をはさみつつ試してみて下さい。
音対策3 | 耐震・静音マットを敷く
室内トレーニング用の耐震・静音マットを敷いて、その上でパンを叩きこねすれば振動音を軽減することができますよ。
僕は耐震に優れたEVA樹脂という素材を使ったトレーニング用マット極厚タイプ2.0cmを敷いています。
EVA樹脂はサンダルの底やバスマットに使用される素材で、軽い割にしっかりとした厚みがあるので気に入っています。
ただし、完全に振動音を無くせるというわけではない点に注意。これを敷いたからといって真夜中にパンを叩きこねしてはダメ。
あくまで音の響きが弱くなるだけなので過信は禁物ですよー。
音対策4 | 中種法でパンを作る
パン作りには、中種法(なかだねほう)という作り方があります。
中種法は、先に中種と呼ばれる発酵用の生地を作っておくことで、短時間こねるだけでグルテンを作りあげることが可能になります。
例えるなら、焚き火する時に着火剤やガソリン使って楽に火を起こすようなイメージです。
中種法は以下のような手順で作ります。
中種の作り方
- 材料の50%をボウルの中でざっくりこねる
- 3~4時間ほど発酵させる
- 中種の完成!
混ぜて放置するだけなので、すごく簡単ですよね。
あとは残った材料に中種を加えてレシピ通りに作るだけ。作るパンにもよりますが、少しこねるだけでグルテンが出来上がるのが実感できると思います。

こねる時間を減らせるだけでなく保水性がよくなるので、パンがパサパサになりにくいメリットもあります。
事前に中種を作る必要があって少し手間に感じてしまうかもしれませんが、叩きこねをしないでふっくらとボリュームのあるパンを作りたい人はお試しください。
音対策5 | ニーダーでこねる
生地を手ではなく機械でこねる道具が「ニーダー」です。
名前を初めて聞いた人も多いかもしれませんが、ニーダーは手ごねを機械に丸投げできる超便利グッズなんですよ。

なんだかうるさそう…
機械だから音がうるさいんじゃないの?って思うかもしれませんが、日本ニーダーから発売されている【パンニーダー PK660D】は静音性能が高くて、叩きこねよりグッと静かです。
動画を見てもらえるとわかりますが、こねると言うより混ぜ込むような動きなので、下に音が響く心配は無用です。
ニーダーがあると手ごねという重労働が不要になるので、体力的にもかなり楽できます。
同時にたくさんパン生地を作りたいなんて方にもピッタリかもしれません。
まとめ:迷惑をかける前に音対策してパン作りを楽しむ
日々の生活音って気になりだすとストレスが溜まるものです。
特に上から響く振動音は嫌なもの。激しい叩きこねで下の住人に迷惑をかけないようにパン作りをすることはパン作りを楽しむうえで最低限のマナーだと思っています。


それでは、楽しいパンLIFEを!!