パン情報

世界のパン屋&パン職人の呼び方を調べてみた【ニュアンスの違いが面白い】

日本語でパンの専門店は「パン屋」、パンを作る人を「パン職人」と呼びますが、当然ながら海外では違った呼ばれ方をされます。

こむぎ
ベーカリーとかブーランジェリーですか?
そう!それです。
実は国によって微妙に意味合いが変わってくるんですよ。
ふくとも

当記事では、世界のパンを主食とする国々でパン屋さんやパン職人をどう呼ぶのかをまとめてみました。調べてみると国ごとに微妙なニュアンスの違いがあったりして面白い結果に!

詳しくは記事をご覧ください。

【いくつ知ってる?】世界のパン屋&パン職人の呼び方まとめ

さすがに世界中のパン屋さん・パン職人の呼び方を調べられるのは数的に厳しいので、パンの消費および生産量の多い以下の国をターゲットに調べてみました。

調べてみた国

  • フランス
  • イタリア
  • アメリカ
  • フィンランド
  • ドイツ
  • ロシア

日本のパン屋さんの名前で使われているものもあったりしますので、見たことがあるかもしれませんね。

5分くらいで読める内容になってますので、パンの豆知識としてご覧ください。

 

フランス:ブーランジェリー&ブーランジェ

フランス

フランスの場合

パン屋:ブーランジェリー

パン職人:ブーランジェ(アルチザン ブーランジェ)

日本でも【ブーランジェリー 〇〇】みたいなお店よく見かけますよね。こういったお店はフランスのパンを提供するお店なんだなと思いがちですが、本来の意味は少し違います。

本場フランスで【ブーランジェリー】を名乗るには、以下の条件を満たす必要があるそうです。

ブーランジェリーの条件

  • 冷凍のパン生地を使わない
  • 職人が自分で小麦を選ぶ
  • 粉からこねて焼いたパンを販売する

つまり、冷凍のフランスパンをストックして焼いているお店は【ブーランジェリー】とは呼べないと言うわけ。正直、小麦粉から作ってるかなんて製造工程みないとわからなそうですよね…内部監査でも入るんでしょうか。(ガクガク)

さらにパンを作る職人【ブーランジェ】自体もフランスでは国家資格です。勝手に名乗ったら怒られますよ。

こむぎ
えーっ!?色々と厳しいんですね。
ちなみに【パティシエ】や【ショコラティエ】も国家資格です!
ふくとも

日本でも【パン製造技能士】という国家資格がありますが、これは持っていなくてもパン職人になれます。それだけフランスのパン職人は重要な職業だと言うことでしょう。

 

イタリア:パネッテリア&パネッティエレ

イタリア

イタリアの場合

パン屋:パネッテリア

パン職人:パネッティエレ

イタリアでパンを販売するお店を【パネッテリア】といいます。日本ではあまり馴染みのない呼び名ですよね。

イタリア語でパンは【パネ(Pane)】です。イタリアのパン【パネトーネ】や【パーネ・トスカーノ】の名前にも使われていますね。このパネに接続詞(eria)を付けると【パンを売るお店】という意味になるんだそうです。例えば、カフェテリア(喫茶店)やピッツェリア(ピザ屋)も同じような意味合いですね。

 

アメリカ:ベーカリー&ベーカー

アメリカ

アメリカの場合

パン屋:ベーカリー

パン職人:ベーカー

ふくとも
これはみなさんご存知ですよね!

日本では【パン屋さん=ベーカリー】と称されるくらい一般的な呼び名となっています。

ベーカリーという呼び方が定着している背景には単純に英語に馴染みがあるからだけではなくて、アメリカから製パン技術が多く伝えられたことも大きいのではないでしょうか。

なお、ベーカリーは単純にパン屋さんというだけの意味ではなく、パンやケーキ・焼き菓子・パイなどの穀物粉ベースの食品を調理販売する施設を指します。要するにパン専門のお店でなくても名乗れるってわけです。

ちなみにフランスのブーランジェリーでは基本的にパンしか売りません。ニュアンスはだいぶ違うんですねー。

 

フィンランド:レイポモ&レイプリ

フィンランド

フィンランドの場合

パン屋:レイポモ

パン職人:レイプリ

北欧のフィンランドでは、パンのことを【レイパ】といいます。そこから派生した呼び方って感じです。

フィンランドで食べられるパンは、日本で馴染みのある小麦粉のパンではなく黒っぽい色をしたライ麦粉のパンが主流。寒冷なフィンランドは小麦が育ちにくかったので、寒さに強いライ麦の生産量が多いんです。

ライ麦を使ったパンは独特の酸味があって苦手って人も多いかもしれませんが、慣れるとクセになる一品です。僕も結構好きです。

 

ドイツ:ベッカライ&ベッカー

ドイツ

ドイツの場合

パン屋:ベッカライ

パン職人:ベッカー

ヨーロッパでもトップクラスのパン消費量を誇るドイツ。フランスと同じようにドイツもパン職人の国家資格【パンマイスター制度】というものがあります。

こちらも国家資格となっており、ゲゼレ・マイスターといったランクが設定されています。日本人でも就労ビザを取って取得している方もいます。

ドイツもフィンランドのように寒冷で小麦が育ちにくい土地だったので、ライ麦のパンが多く作られてきました。日本でも【プンパーニッケル】や【フォルコンブロート】はインポートショップでよく見かけるようになりました。

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ロシア:ペカーニャ&ペーカー

ロシア

ロシアの場合

パン屋:ペカーニャ

パン職人:ペーカー

ロシアのパンといえば【ピロシキ】が有名ですね。日本だとは春雨とひき肉を入れて揚げ焼きにしますが、実は具材に決まりは無いそうですよ。

ロシアもフィンランド同様。ライ麦粉で作ったパンを食べる文化がありますが、小麦粉やそば粉を使ったりもします。

ロシアのパン屋さんを紹介した動画

日本ではロシアのパン専門店は見たことありませんが、動画を見ると意外にバリエーション豊富なんです。ヨーロッパ圏と地続きになっているので、食文化で大きく影響を受けているように感じました。

 

パンは世界中に専門店がある愛すべき食品です!

世界のパン屋&パン職人の呼び方を調べてみましたが、いかがだったでしょうか?

調べてみると国ごとに名乗るのに資格が必要な国もあれば、割と自由な国もあったりとばらつきがあることがわかりました。特にフランスとドイツはパンが国民食なんだなと実感させられますね。

こむぎ
国によって呼び方は結構違うけど、付け方のルールは近いものを感じました!

当記事を読んで「なるほど」と少しでも思ってもらえたなら幸いです。

それでは、楽しいパンLIFEを!!

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